Mac miniのスピーカーはCubeの目玉スピーカーを使っていたのだが、Mac OSを10.6.4にしてからスピーカーを認識しなくなってしまった。この目玉スピーカーはHarman Kardon(ハーマン カードン)製で小さくてもよい音で気に入っていたのだが。
しかたなくPC用のスピーカーを視聴しに。しかしPC用スピーカーの音ってショボ過ぎる。まともに音楽を聴けるものはなく音はチャカポコしてるだけで何これ?それほど良い音を望んでいる訳ではないのだが目玉スピーカーと同等のレベルのものがなさすぎる。

やはりそれなりの金額を出さないとダメなのか。。。それなりの価格帯だとKRIPTON KS-1HQM、BOSE M2、ONKYO DP-M1あたりが候補だろうか。しかしKS-1HQSの音は良さそうだが価格はハンパない。M2はブーミーな低音が好きになれないし。。。価格に見合ったPCスピーカーを選び悩んでいるところにOlasonic TW-S7を発見。価格も1万円を切る手頃な価格。
このOlasonic(オラソニック)は東和電子という技術のブロ集団が立ち上げた自社ブランドで、第1弾の製品がUSBスピーカーのTW-S7である。

デザイン最大の特徴は卵形であること。これは奇をてらったものではなく、卵形にすることでユニット背面から出た音がエンクロージャ内部で平行反射がなく定在波を発生させないためのものである。また卵型はボディ剛性にも有利な形状でもある。卵形にこだわった結果そのままでは自立することができずインシュレータも兼ねたシリコンゴムの台座を付属させるこだわりようである。

このスピーカーのもう一つの特徴はUSB接続でありながら最大瞬間出力10W+10Wであること。通常のUSB接続であれば2.5Wしか出せないのが常識だ。蛇足だがCube用の目玉スピーカーもCubeまたはACD接続されたCinema DisplayでUSB接続することにより、通常より大容量の電源を供給するというワザを使って総出力20Wとしていた。
TW-S7はスピーカー内部に大容量のキャパシターが内蔵されていて、小音量時には充電を行い大音量が必要な時に充電された電流を使うことでUSB接続でありながら最大瞬間出力10W+10Wを実現している。
ユニットは60mmフルレンジで背面にはパッシブラジエータが配置されている。パッシブラジエータとはスピーカーから磁気(駆動)回路を取り除いた振動板で、低音域の共振を利用して低音を増強させるものである。

肝心な音は芯がしっかりして厚みのある落ち着いた音色である。高域も低域もムリをしている感じがなくストレスがなく聴き疲れしない。ボーカルの音像は目の前にポッカリと浮かび伸びやかで艶のある音質である。サ行も聴きやすく綺麗。音量も10W+10Wは掛け値なしで申し分ない。
音の広がりはかなり広い。スピーカーからの距離が近いせいもあるが、目の前だけではなく真横まで音が回り込んで包まれる感じ。奥行きも十分広い。音量を上げていくとスピーカーの存在がなくなり音場が目の前に広がって展開される。

このTW-S7。1万円以下のUSBスピーカーとしては突出した出来ではなかろうか。Hi-Fiスピーカーといってもよい出来である。しかし問題もある。スリープからの復帰時に「ボツッ」とかなり大きな音がすることだ。これはMacだけの問題かもしれないが唯一の不満点である。
最近ではPCに高音質の音源を取り込んでいるので、PC用スピーカーでなんて音が出ればよいなどといわず一度は良い音を体験することをお勧めします。PCで少しでもよい音楽を聴きたい方にはお勧めのスピーカーです。

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シリコンゴムのインシュレーターで角度が調整できる
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ユニットは60mmフルレンジ グリル中央裏には高音を拡散させるデフューザー
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背面には低音を増強させるパッシブラジエーター
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